公開日 2026年7月1日 / 最終更新 2026年8月30日
「親の家を相続したが、住む予定がない」「兄弟で分けるために現金化したい」——名古屋・愛知でこうしたご相談は年々増えています。この記事では、相続不動産を売却するまでの流れ、2024年から義務化された相続登記、仲介と買取の違い、知っておきたい税金の特例までをまとめて解説します。
相続した不動産は、放置するほど選択肢が減り、コストが増えるのが実情です。空き家のまま置いておくと固定資産税と管理の負担が続き、建物の傷みで資産価値も下がっていきます。一方で、売却には登記や税務の手続きが伴うため、全体の流れを最初に把握しておくことが失敗しないコツです。
まずは30秒で無料のAI査定!| 仲介(市場で買い手を探す) | 買取(業者が直接買い取る) | |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格を狙える | 市場価格の65〜85%程度が目安。ただし仲介手数料ゼロのため手取り差は縮まることも |
| 期間 | 3ヶ月〜1年以上かかることも | 最短数週間で現金化 |
| 手間 | 内見対応・価格交渉・広告掲載が必要 | 内見対応不要・現状渡しOK(残置物・古い家財そのままの相談可) |
| 向いているケース | 時間に余裕があり、立地・状態が良い物件 | 築古・空き家・残置物あり・共有相続で早期に分けたい・近所に知られず売りたい |
相続案件では「申告期限や分割協議の期日が決まっている」「遠方に住んでいて管理や内見対応ができない」という事情が多く、確実に期日までに現金化できる買取が選ばれるケースが目立ちます。まずは両方の想定価格を把握し、手取り額と期日で比較するのが合理的です。
相続税がかかるかどうかは、まず基礎控除額と比較します。計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。申告・納税の期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内と定められています(国税庁)。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人 | 4,800万円 |
| 4人 | 5,400万円 |
売却価格(譲渡価額)から取得費と譲渡費用を差し引いた「譲渡所得」に課税されます。相続した不動産は被相続人の取得時期・取得費を引き継ぐため、親が長く所有していた実家は長期譲渡(税率約20%)になるのが一般的です。取得費が不明な場合は譲渡価額の5%で計算されるため、購入時の資料を探すことが節税につながります。
相続税を納めた方が、相続税の申告期限の翌日から3年以内に相続財産を売却した場合、納めた相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税を軽減できます。期限がある特例のため、売却を検討しているなら早めの行動が有利です。
被相続人が一人で住んでいた古い実家(昭和56年5月31日以前に建築・区分所有建物登記のないもの)を相続し、相続開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、譲渡対価1億円以下で売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます(耐震基準に適合させるか、家屋を取り壊して更地で譲渡することが要件)。令和6年1月1日以後は、相続人が3人以上の場合の控除額は2,000万円になります。要件が細かいため、適用可否は税理士や税務署への確認をお勧めします。
| 状況 | 検討したい制度・動き方 |
|---|---|
| 相続税を納めた、3年以内に売却できそう | 取得費加算の特例 |
| 昭和56年5月31日以前築、被相続人が一人で住んでいた | 空き家の3,000万円特別控除 |
| 相続人が複数いて、売却代金を分けたい | 換価分割として売却 |
| 築古・残置物あり、早く現金化したい | 買取 |
| まだ相続登記が済んでいない | 早めに司法書士へ相談(査定・売却準備は並行できる) |
出典:法務省「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(相続登記の申請義務化)」/国税庁 No.3267「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」/国税庁 No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」/国税庁 No.4205「相続税の申告と納税」/国税庁 No.4152「相続税の計算」(2026年8月時点。制度の詳細および最新の要件は各機関の公表内容をご確認ください)
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